2002年7月23日に上記タイトルのもとで行われた1時間半の講義の記録です。

内容は、『動物化するポストモダン』と、当時連載を始めたばかりの「情報自由論」を繋ぐポストモダン／情報社会論の整理で、リオタール、ジェンクス、フーコー、レッシグなどが参照されます。一般聴衆を想定した平易な口調ですので、入門編としてお買い求めください。その後の「情報自由論」や『自由を考える』と一部内容が重複していますが、cd-rom no.1「ポストモダンの新たな深層」の続編といった側面もあります。

講義映像の収録に際しては、講義内の板書をすべて活字で再現し、映像と連動して動的に表示される「メタ板書システム」を開発しました （Macromedia Flashの仕様に基づいて、株式会社多聞と共同開発）（図1）。キーワードはリンクとして表示され、クリックすると文献情報や参照画像が呼び出されます （図2）（図3）。

→メタ板書システム・デモ画面へ

付録として、非公開の研究会で用いたプレゼンテーション資料「情報社会論の再検討」を映像化して収録しています （図4）。この資料は講義をすべて見るとアクセスできます。

図1　講義再生画面

図2　注釈表示画面

図3　メタ板書解説画面

2003年2月15日、上記タイトルのもとで行われた2時間のトークショーの記録。

このトークショーは、『網状言論Ｆ改』（青土社）の出版記念イベントであり、また、網状言論のプロジェクトを次の段階に進めるための準備イベントでもありました。

パネラーは、精神科医の斎藤環氏（『社会的ひきこもり』『戦闘美少女の精神分析』）、ライターの佐藤心氏、社会学者の鈴木謙介氏（『暴走するインターネット』）、コミック作家の西島大介氏（『凹村戦争』）と東浩紀の5人 （図5）。鈴木氏からは社会学者から見たオタク論の再整理を主題として、佐藤氏からはギャルゲーに見る「空」の想像力を主題として15分ていどの発表があり、西島氏からはイベント用の特別映像を提供してもらいました。

ガイナックスや『ほしのこえ』からネット心中まで、話題が多岐にわたり、100人以上の観客を集め盛況のうちに終わった同トークショーですが、どこでも活字になっていないのでここで映像として公開します。会場に来れなかった方はぜひご覧ください。プレゼン時間が足りなくて焦る佐藤氏や、遅刻して登場する西島氏など、妙な臨場感があって、そういう点でも楽しめるものではあります。

付録として、鈴木氏が用いたプレゼンテーション資料や、当日会場で配布された佐藤心氏のレジュメが収録されます。西島氏は、シンポジウムの音声をリミックスして作られた完全新作「網状言論F RePure　動物化最後の夜〜早く人間にナリターイ百景〜mix」を寄せてくれています （図6）。この映像作品はこのDVD-ROMでしか見られません！

図4　映像再生用ブラウザ

図5　シンポジウムの模様

図6　「動物化最後の夜」

2003年6月17日に行われた約1時間のインタビュー。

このインタビューは、このDVD-ROMのため特別に企画されたものです。10の質問は、hirokiazuma.comで募集した質問のなかから、スタッフが選びました。記録映像が質問ごとに分けられ収録されています。P2Pネットワークの未来から宮台真司『憲法対論』問題まで、厄介な質問ばかりが集まり、真剣に苦悩する様子が編集なしで収録されています。

図7　映像再生用ブラウザ